オスの頭は、背中側へ大きく盛り上がった形です。
記載されたオスとメスでは、頭から胸が暗い赤茶色です。腹部は灰色がかった茶色とベージュのまだら模様で、背中側に3対のこぶがあります。
Austrarchaea smithaeのオスは、長いあごの前面に短い毛の束を持ちます。メスの同じ場所には、この毛の束がありません。体の色や背中のこぶがよく似ていても、あごの細かなつくりにはオスとメスの違いがあります。
二〇一〇年にマウント・ウィルソンで得られた本種の標本は、地面より高いところにたまった落ち葉から見つかりました。標高九百四十八メートル、雨林に接する下草の厚い森で、グラスツリーの下にあった落ち葉です。森という大きな広がりの中にも、小さなクモを探す具体的な場所がありました。
二〇二〇年の研究は、博物館の標本記録と、二〇一九年から二〇二〇年の森林火災の地図を重ねました。本種の既知の記録地点はすべて焼失範囲と重なり、著者らは現地での確認を求めています。標本に残った小さな住まいの情報が、火災後に調べる場所を絞る手がかりになっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇二〇年の火災影響研究は、当時確実に本種とされたマウント・ウィルソンの記録地点が、二〇一九〜二〇二〇年の焼失範囲に重なったと報告しています。著者らは、地面より高い場所の落ち葉から採集された本種などが、強い火災の影響を受けやすい可能性を指摘しました。生息状況と火災の影響を現地で確認し、周辺の焼け残った場所を保護することが、研究全体で提案されています。