2017年に安徽省黄山の茶畑で調べた5個体では、毛はやや金属光沢を帯びた灰褐色で、背側が少し濃く、尾はほぼ裸でまばらな長い剛毛があります。
2017年の記載標本5個体では、頭胴長は50.45〜61.97 mm、体重は4.35〜7.77 gでした。頭は小さく、長い鼻先、小さな目、丸い耳があり、毛はわずかに金属光沢を帯びた灰褐色で背側が少し濃い色です。尾は体毛に近い色でほとんど裸に見え、まばらな長い剛毛が生えています。
黄山シロハトガリネズミは、中国の黄山山地にすむ小さな哺乳類です。長く伸びた鼻先と小さな目、丸い耳をもち、尾にはまばらに長い毛が生えています。
二〇二〇年の研究で注目されたのは、見た目の似た仲間との違いでした。研究者は黄山で二〇一七年に採集した五匹を、別の二種の標本と比べました。頭骨の二十四か所を測り、体の大きさも合わせて分析すると、黄山の五匹は比較した仲間より小さい集まりとして分かれました。
さらに筋肉の試料から、母親から子へ伝わるミトコンドリアの遺伝子を調べました。五匹の配列は一つのまとまりをつくり、比較に用いた他種とは異なっていました。頭骨や歯を見比べた結果も合わせ、著者らは新しい種と判断しました。似た毛色の小さな動物の違いが、いくつもの手がかりを重ねることで見えてきたのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇二〇年の原著は、中国の生物多様性の調査・観測事業などの支援を受け、この種の標本と組織を安徽大学の博物館に残しています。保全の基礎を整えるには、こうした資料を使って種類を確かめながら、黄山周辺での分布や生息地の状態を調べることが重要です。