オーストラリア北東部の雨林で、木の上に暮らすカンガルーです。
暗褐色の体に黒い足を持ち、あごや腹は淡い色です。体より長い尾で枝の上のバランスをとります。
ベネットキノボリカンガルーは、熱帯雨林の高い木々の間で暮らすため、地上から姿を見つけにくい動物です。NorrisとLarsonは、別の哺乳類を探すための飛行中、熱画像カメラを積んだドローンでこのカンガルーを観察できるか試しました。場所はオーストラリア・クイーンズランド州のケープ・トリビュレーション。2024年11月、夕方と翌朝を含む3回の探索飛行を行い、熱の点を見つけてから通常のカラー画像で種を確かめました。
合計で17ヘクタールの範囲に6頭が見つかりました。最初の飛行では2頭が木の上でつる植物を食べ、次は最初の場所から約800メートル離れて3頭が確認されました。別の1頭は約400メートル先で2回写り、位置や時刻から同じ個体が再び見えた可能性があります。葉の茂みは、熱画像で見つけた動物をカラー画像で確かめるまでの時間を延ばしましたが、観察された個体はドローンに目立った反応を示しませんでした。これは探索飛行での短い記録で、地域の個体数や密度を表す調査ではありません。それでも、熱画像ドローンは、これまで調べにくかった樹冠の動物を今後継続的に調査する手がかりになります。
IUCNレッドリスト · 準絶滅危惧(Near Threatened, NT) · 世界全体(Dendrolagus bennettianus)
IUCNの世界評価では、ベネットキノボリカンガルーは2019年版で準絶滅危惧(NT)とされています。分布はクイーンズランド州北東部、デインツリー川からクックタウンにかけての雨林約1,500〜2,500平方キロメートルと報告されています。樹冠で暮らすため見つけにくく、2025年の研究時点では体系的な個体数調査も行われていませんでした。同研究は熱画像ドローンによる発見を示し、個体数を適切に見積もるには調査手順の整備が必要だと述べています。クイーンズランド州法でも準絶滅危惧に指定され、生息地の保護、保全状況の監視、研究の推進が管理方針に含まれています。