シロハラトウゾクカモメは、北極圏のツンドラで繁殖し、繁殖期にはレミングを捕る細身の海鳥です。繁殖期以外は南半球の海まで移動します。
細身の体つきで、繁殖成鳥は中央の尾羽が長く伸びます。非繁殖期には長い尾羽が目立たない個体も多くいます。
北東グリーンランドとスバールバル諸島で繁殖するシロハラトウゾクカモメ8羽に、光の量から位置を記録する装置が付けられ、1年の移動が追跡されました。8羽は全て南半球で冬を過ごし、5羽はアフリカ南西部、3羽はさらに南の海域を利用しました。1年間の移動距離は1羽あたり約4万3,900〜5万4,200キロでした。
秋の移動では7羽、春は5羽がニューファンドランド沖のグランドバンクスに立ち寄り、春には1週間から6週間以上滞在した個体もいました。別の2羽はイベリア半島沖とアゾレス諸島近くでも数週間休みました。北極の繁殖地と南半球の越冬地をつなぐ長い経路が記録されました。移動速度は秋に1日約345キロ、春に約235キロでした。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
追跡した8羽の多くは、春と秋の移動でニューファンドランド沖のグランドバンクスを利用しました。著者らは北大西洋と南大西洋の重要な海域を示し、トウゾクカモメや他の長距離渡り鳥にとって、海盆全体を見通した持続可能な管理が役立つと述べています。