繁殖期にくちばしの上へ角のような突起ができる海鳥です。
繁殖期の成鳥は灰色の体で、顔に白い飾り羽があり、くちばしに淡い色の突起があります。繁殖期以外はこの突起がなくなります。
繁殖地から離れた海域で冬を過ごすウトウほど、翌春の産卵が遅い傾向が見つかりました。北米の太平洋岸にある12繁殖地で109羽に位置記録計を付け、2014〜15年と2015〜16年の冬の居場所、その後の産卵時期を調べた研究です。冬の滞在中心から繁殖地までの距離は、100km未満から2,500km超まで個体によって幅がありました。距離の長い個体ほど産卵が遅い関係は、繁殖地の違いを考慮しても確認されました。
一方、北にある繁殖地ほど産卵日が遅い傾向もあり、緯度との関係は移動距離より強く表れました。冬の移動距離が産卵を遅らせたと実験で確かめたわけではありません。記録されたのは、位置と産卵日の結びつきです。ウトウの春の繁殖時期は、個体がどこで冬を過ごすかと繁殖地の位置が重なって形づくられることが示されました。
IUCNレッドリスト · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(種レベル)
BirdLife InternationalのIUCN世界評価では、ウトウは2018年8月7日時点で低懸念(LC)でした。一方、個体数傾向は減少と記録されています。これは種全体を対象とする世界評価で、各繁殖地の個体数や近年の状況を個別に示すものではありません。減少傾向を踏まえ、繁殖地ごとの変化を継続して確認する必要があります。