ヨーロッパからアジアにすむヤマネコです。耳の先の黒い毛と、頬を囲む長い毛が目立ちます。
尾は短く、先が黒くなっています。足先は大きく毛に覆われ、深い雪の中を歩く助けになります。
スイス北西部アルプスに放されたオオヤマネコは、新しい山の環境でどんな場所を使うようになったのでしょう。研究者は成獣13頭の位置記録を、1984〜1988年、1997〜2000年、2011〜2017年の3期間に分けて比べました。どの時期も森が選ばれていましたが、後の時期ほど開けた場所を避ける傾向が弱まり、高い場所をより選ぶようになっていました。
冬に見つかった主な獲物を比べると、アルプスシャモアの割合は最初の期間の33%から最後には53%へ上がり、ノロジカは68%から47%へ下がりました。最後の期間では、シャモアが記録された獲物全体の割合でノロジカを上回りました。森を中心に使う暮らしを続けながら、高地の草地も使うようになり、食べる相手にも変化が表れていました。
IUCNレッドリスト · 低懸念(LC) · 世界全体の種評価(Lynx lynx)
IUCNレッドリストの世界全体の評価では、オオヤマネコは低懸念(LC)です。評価日は2014年4月20日、公開年は2015年で、評価記録には更新が必要との注記があります。
欧州委員会が紹介するLCIEの2017〜2022/23年調査では、欧州のオオヤマネコは2023年に約9,400頭と推定され、推定値は2016年より12%多くなりました。一方、資料の概況では欧州全体の個体数はほぼ横ばいで、大きな個体群の多くは安定するか緩やかな増加とされています。分布域は約150万平方キロメートルで、2016年から21%広がりましたが、その多くはカルパティアとバルト海の調査方法を変えた影響です。バルカンの個体群は小さく孤立しており、保全が急がれています。