ボルネオ島に分布する小型のジムヌラです。標高約1,000 m以上の丘陵林や山地林から記録されています。
成獣は、少なくとも首の後ろから肩にかけて、背中の中央に黒い筋があります。
ボルネオショートテールジムヌラは、ボルネオ島にすむハリネズミの仲間です。体は毛で覆われ、尾は短く、前足には長いつめがあります。
二〇二三年に先行公表された研究には、森の中での隣り合い方を考える記録があります。キナバルとクロッカー山脈の公園に設けた四本の調査の列で得られた十一匹では、採集地点どうしが平均百五十五メートル離れていました。同じ列でおとなのオスが二匹以上採れることはなく、メスや子どもは複数が採れた列もありました。
著者らは、子どもが育つまで親の近くにいる可能性や、メスどうしの利用する場所が重なる可能性を挙げました。また、三月にはおとなのオスとメスが同じ罠で採れています。午前八時十五分や十時、午後にも捕獲の記録がありました。小さな動物が森のどこにいて、いつ動くのか。採集に添えられた細かな記録が、その暮らしを知る手がかりになっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇二三年に先行公表された研究は、この種をキナバル、クロッカー山脈、プロン・タウ、ムルの各国立公園と、トゥルスマディ森林保護区から報告しています。既知の分布の多くは保護区内ですが、個体数の変化を調べる必要があるとしています。また、生息地の予測とカリマンタンでの追加調査を求めています。気候変動によって標高千メートルを超える丘陵林や山地林の面積が縮む可能性も、著者らが挙げる将来の懸念です。