北アメリカの森林にすむクマです。黒い毛が多いものの、西部では茶色や淡い色の個体も見られます。
口のまわりは淡い色で、耳は比較的長く見えます。ヒグマほど肩の盛り上がりが目立ちません。
アメリカクロクマは、初めて経験する頭上の飛行に、体の内側で反応します。飼育下のクマの頭上でドローンを飛ばすと、心臓の鼓動が速くなりました。その後、同じ飛行を繰り返すにつれて、心拍の上がり方は小さくなりました。繰り返し経験した飛行への反応の変化が、心臓の記録にも表れていました。
2019年の研究では、米国ミネソタ州の施設で暮らす大人のクマ五頭を調べました。2016年の春と秋に、それぞれ四週間、週二日、囲いの上15メートルでドローンを飛ばしています。一日の飛行は五分間を五回で、間には十分間の休みを入れました。春は三週目になると、研究者が定めた心拍の基準を満たすまで反応が弱まりました。一日の中でも、最初の飛行より後の飛行で心拍の上昇が小さくなっています。さらに、三か月以上飛ばさずに秋の試験を始めたときも、反応は春の終わりと同じ程度でした。何度も経験した飛行への慣れが、時間をおいた後にも心拍に残っていたのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ヨセミテ国立公園では、人の食べ物を繰り返し得るアメリカクロクマが、人を恐れなくなったり攻撃的になったりし、安全のために殺されることがあります。国立公園局は2024年3月更新の案内で、この事態を防ぐために食料の保管を重視しています。キャンプ場には食料保管庫を設置し、生ごみなどもクマに開けられにくい場所へ収める管理を行っています。食料を持って山中に泊まる人には、クマが開けにくい携帯容器も使わせています。人の食べ物を得る経験を減らすことが、クマを守る取り組みになっています。