イワシクジラは、世界の亜熱帯から亜寒帯の海に広く見られるヒゲクジラです。
体は細長く、背中は青みがかった灰色から黒、腹側は白っぽい色です。背びれは高く、先が鉤のように曲がっています。
イワシクジラは、口のヒゲで小さな餌をこし取るクジラです。カイアシ類やオキアミなどを、海面近くで口を開けて進みながらすくいます。小魚などの群れを、水ごと大きく取り込む食べ方もします。大きな体を動かすエネルギーは、海に集まる小さな生き物から得られます。
沖の深い海で見られ、単独や小さな群れで過ごすことが多い種です。ある海域で多く見られた後、長い間現れないこともあり、分布や季節の移動には変化があります。食べ物を得る海域がどこにあり、いつ使われるかを知るため、目視や海の記録を重ねる調査が続いています。
船との衝突や漁具への絡まりは、速く泳ぐこのクジラにも危険です。騒音や海の環境の変化も暮らしに関わります。保全では、個体群の数や分布を見守り、音への反応を調べ、事故や人の活動の影響を減らす取組が進められています。餌の群れとクジラの動きを知ることが、沖の海の保全につながります。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
船との衝突、漁具への絡まり、水中の騒音、餌の分布などを変える海の環境変化が脅威です。分布や個体数、音への反応を調べ、騒音の影響を減らし、座礁したクジラへの対応などが行われています。