南アジアや東南アジアの水辺にすむ小型のカワウソです。前足で泥や岩の下を探り、カニや貝などを見つけます。
爪は短く、指先の肉球より先へ突き出しません。指の間の水かきは不完全で、前足を細かく動かせます。
コツメカワウソは、初めて出会うカニや貝を、食べ始める前にじっくり扱います。英国の飼育施設で行われた研究では、前足で動かし、囲いの中を持ち歩き、ときには石遊びのように転がす姿が見られました。一方、いつもの肉団子を入れた透明な箱には、すぐに中身を取り出そうとしました。見慣れた食べ物と初めての殻つきの餌では、食事に至るまでの行動も違っていたのです。
2022年の論文は、2017年11月から2018年4月に英国の二施設で集めた記録を分析しています。魚の切り身、カニ、ムール貝と、肉団子を入れた五種類の箱を使いました。カワウソが触れ始めてから食べるまで、実際に餌や箱を扱っていた時間を比べると、カニやムール貝には、どの箱よりも長くかかりました。自然の餌を与えた20頭のうち、11頭は三種類すべてから身を食べています。硬い殻を持つ初めての餌にも、前足や口で取り組むうちに食事へたどり着く姿が記録されました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2022年の飼育下の研究は、野生へ戻す取り組みを考える際に、餌の豊富な保護地域と、自然の餌を食べるための準備を重視しています。経験のある大人と一緒の群れを作り、仲間から学ぶ力を役立てる案も示しています。これは研究者が提案した方法で、実施のしやすさや、現地での保全活動とどう組み合わせるかが今後の課題とされています。