クリハラリスは木の上で暮らすリスで、台湾や中国南部から東南アジアにかけて自然分布します。
目が大きく、指と足指には丈夫なかぎ爪があります。木の枝や幹をつかんで、すばやく移動します。
台湾に分布するクリハラリスは、1950年代に神奈川県へ持ち込まれました。導入から52年の間に、都市近くの分断された林に定着し、分布域は304平方キロメートルに広がっていました。研究者は7年間の標識・再捕獲記録から個体群の数値を求め、広がり方を調べました。2002年には聞き取り情報を基に、約1キロ四方の区画とその周囲を現地確認しました。
繁殖するメスがそれぞれ決まった範囲を使うため、メスの数が増えるほど分布域も広がると予測されました。実際に観察された分布拡大の曲線は、指数関数的な個体数増加モデルの予測によく合いました。神奈川県での記録は、メスの繁殖と外来集団の広がりを結びつけて捉える材料になっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
神奈川県では、クリハラリスが都市近くの分断された林へ広がっていました。分布域を地図に残し、同じ場所を調べ続けることは、外来集団の広がりを把握して対策を考える助けになります。