小笠原諸島にだけ自然にすむ、果実などを食べる大型のコウモリです。
全身は暗い褐色で、光沢のある灰白色の毛が混じります。
小笠原で2004~2014年に行われた野外調査と文献調査から、オガサワラオオコウモリの食物として植物105種と昆虫1種が記録されました。植物のうち76種は栽培される外来種です。食べた植物の部位は果実が68種、花が43種、葉が37種でした。父島では外来植物に偏る一方、固有種やほかの在来種も食べていました。
研究者は、果実を食べる行動が種子散布に、花を訪れる行動が花粉媒介につながる可能性を示しています。2010年に4省が策定した保護増殖事業計画には、在来森林植生の再生、冬の集団ねぐらの保全、農業用網への絡まり事故を防ぐ対策が記されています。食物記録には在来林の植物と栽培植物の双方が含まれ、小笠原の食性は森と農地の資源にまたがっています。
環境省レッドリスト2020(哺乳類) · 絶滅危惧IB類(EN) · 日本
環境省レッドリスト2020では、オガサワラオオコウモリは絶滅危惧IB類(EN)です。環境省の最新情報ページによると、哺乳類を含む陸域動物の残る分類群では2020年版が最新の評価です。2010年に策定された保護増殖事業計画は、生息状況の調査・継続的な監視、在来森林植生の再生、冬の集団ねぐらの保全、農業用の網による絡まり事故を防ぐ工夫を掲げています。