ヒマラヤ東部の高地にすむキジの仲間です。オスは光沢のある青緑色と白い尾先が目立ちます。野外の暮らしはよく分かっておらず、行動の詳しい記録は飼育下の観察から得られています。
オスは青緑色などの光沢があり、尾は赤褐色で先端に白い帯があります。メスは褐色を主体とする羽色です。
オジロニジキジは、高山の岩場でも子育てをします。中国・高黎貢山では、大きな岩の崖にある、南向きのくぼんだ足場に巣があります。卵は暗い黄色で、形や大きさの異なる茶色い斑点が散らばっています。卵を温めるのはメスです。
2015〜16年の春から初夏の野外調査では、標高三千五百三十五〜三千八百九十二メートルに、六つの巣の場所が見つかりました。うち三か所で繁殖が確かめられ、一か所は両年に使われました。観察できた四回の繁殖では、一度に二〜三個の卵がありました。
三つの巣で温度の変化を追うと、メスが巣にいる時間は、平均で観察時間の九十七・二パーセントを占めました。一回の外出は平均約一時間でした。最初から最後まで追えた一つの巣では、卵を温める期間は三十二日間でした。メスは短い外出を挟みながら、長い時間を巣で過ごしていました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2024年の研究者は、同じ崖の巣が再び使われることなどから、繁殖に適した場所が限られる可能性を挙げています。山の草原や低木地に加え、子育てに使う崖の足場を把握することも保全の手がかりです。利用できる巣の場所が、地域の個体群にどう関わるかを調べる必要があります。