中国の山の森にすみ、タケを主食にするクマです。白い体に、黒い耳や目のまわりの模様が目立ちます。
手首の骨が発達した突起を、親指のように使ってタケをつかみます。
パンダは、五本の指と、手首の骨が発達した突起でタケを支えます。座って前足で茎をつかみ、口へ運びます。野生では、季節ごとに使う場所を変えながら山の中を移動する個体がいます。
秦嶺山地南側の仏坪自然保護区で、2007〜2018年にGPSで追跡された野生の6頭(オス5頭、メス1頭)は、冬と夏の生息域を季節ごとに移動しました。夏の生息域への到着は5月20日〜6月20日、冬の生息域へ戻る時期は8〜10月でした。
生まれたばかりの子どもは目を閉じ、母親の乳を飲んで育ちます。ふだんは一頭で過ごす動物にも、母親が子を育てる時間があります。
ジャイアントパンダは、ふだん一頭で過ごすことが多い動物ですが、森の中ににおいの情報を残します。尾の下の腺から出る分泌物を、いつも通る道の木や岩、地面などにこすりつけます。そこを通った別のパンダは、相手と直接会わずに、そのにおいに触れることができます。
においは、相手との距離を保つ合図にも、繁殖相手を引き寄せる合図にもなります。繁殖期以外には、知らない相手のにおいを避けることがあり、繁殖期にはメスのにおいがオスを引き寄せます。同じにおいの跡でも、季節や、残した相手によって役割が変わります。
スミソニアンの2025年の報告では、隣り合う場所で飼育するバオリーとチンバオが、互いの残したにおいを調べる様子が紹介されました。飼育員は鳴き声や行動の変化を記録し、尿のホルモンも分析しています。繁殖に関わる体と行動の変化を、一緒に追う取組です。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
タケの林が切り離されると、生息地の間を移動しにくくなります。中国では保護区を設け、野生のパンダと生息地を守る取り組みが進められています。
スミソニアンの2025年の飼育報告では、パンダの行動と尿中のホルモンを合わせて調べ、成長や繁殖に関わる変化を追っています。