日本の本州・四国・九州などにすむアナグマです。前足の太く長い爪を使って、地面に巣穴を掘ります。
前足の爪がよく発達しており、硬い地面も掘ることができます。
鹿児島市のニホンアナグマには、冬の間、同じ巣穴の集まりを使いながら、数日間外に出る時期と、外出が見られない時期を繰り返す暮らしがありました。一緒の巣穴を使う二頭では、その切り替わりがそろっていました。冬の夜にも、短い時間、巣穴の外へ姿を現します。
二〇一八年の原著では、二〇一六年十二月~二〇一七年三月に、林と畑が混じる場所の三地点へ自動撮影カメラを置きました。体の大きさや顔の模様で二頭を見分け、巣穴の入口と獣道での撮影を合わせて、外で活動した日を調べています。三分以内に続けて撮られた同じ個体は、一回の撮影として扱いました。
外気温が十度を超えても外出が見られない夜がある一方、零~三度ほどでも外で活動する姿が写りました。十二月下旬には外出が減り、三月上旬になると継続した活動が活発になりました。著者らは、冬の活動の変化に、気温だけでなく日の長さが関わる可能性を挙げています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
鹿児島県の道路巡回記録と捕獲資料を分析した二〇一八年の原著は、交通事故死の記録と捕獲数が増えた地域を報告しました。対象の道路記録は二〇〇八~二〇一六年度の一部地域のもので、著者らは、捕獲が生息数へ及ぼす影響を見守り、過剰な捕獲圧を避ける必要性を指摘しています。農作物被害への対応も踏まえ、生息数を推定する方法の確立と、数の変動を調べ続けることを提言しています。