北太平洋の東部と中部で暮らすアザラシです。海に潜って食べ物をとり、繁殖や毛の生え替わりの時期に岸へ上がります。
成長したオスはメスより大きく、ふくらませられる大きな鼻を持ちます。メスの鼻は小さいままです。
繁殖期、カリフォルニア州アニョ・ヌエボの海岸では、キタゾウアザラシの親子が密集して暮らします。母親は約25日間ほとんど餌を食べずに授乳し、子を育てます。母親22頭に、自分の子と、同じくらいの年齢の別の子の声を聞かせた実験では、授乳期の初め・中ごろ・終わりのすべてで、自分の子の鳴き声により強く反応しました。出産から1〜2日後の母親8頭でも、自分の子の声に対する反応が強くなりました。反応は、音源を見るまでの時間や近づく速さ、鳴き声などで比べました。
母親の反応の強さと子の離乳時の体重に関係はありませんでしたが、授乳期を通じて反応が安定した母親の子は、より重い体重で離乳しました。母親は群れの中でも子の声を聞き分けています。
IUCNレッドリスト · 低懸念(LC) · 世界全体
2014年に行われ、2015年に公表されたIUCN世界評価では、キタゾウアザラシは低懸念(LC)とされました。成熟個体は約11万頭と推定され、過去の乱獲で絶滅寸前まで減った後に回復し、当時は個体数と分布域の拡大が見込まれていました。