シンガポールの公園や住宅地にもすむゴシキドリです。成鳥は緑色を基調に赤や黄色の模様があり、イチジクの実などをよく食べます。
成鳥は緑色の体に赤い額と胸、黄色いのどがあります。幼鳥は色が淡く、赤い部分がありません。
アジア各地のムネアカゴシキドリの標本で、ミトコンドリアDNAの二領域と細胞の核にあるDNAの一領域を比べました。インド・スリランカ、フィリピン、東南アジア本土とスンダランドの鳥は、地域ごとに遺伝子のまとまりを示しました。フィリピンの標本は、調べた地域の広さが小さい一方で、遺伝子の違いが多く見つかりました。シンガポールの標本はスマトラ島の標本とも遺伝的に区別されました。
遺伝子からたどった祖先の関係では、赤い顔の鳥は二つの別々の集団に分かれました。黄色い顔の型から赤い顔へ、更新世に少なくとも二度、別々に変化したと考えられました。変化はフィリピンと、ジャワ・バリを含むスンダランドで起きたとされます。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
遺伝系統の比較から、ムネアカゴシキドリは熱帯東アジアとスンダランドで多様化し、その後フィリピンへ広がり、さらに後の時期にインド・スリランカへ進出したと推定されました。地域ごとの系統と顔色の違いが、分布の歴史を示しています。