オスは、ほぼ球形の腹部を持ちます。
腹部の背中側には、突き出すこぶがありません。
Zephyrarchaea porchiのオスは、お腹の背中側に赤茶色の硬い板を持ちます。その板はお腹の前方から続き、背中側のおよそ三分の二を覆っています。小さく丸いお腹の表面にも、やわらかな部分と硬い部分があります。
このクモの発見には、大学の学生たちが関わっています。二〇一一年十一月二日から五日、ニコラス・ポーチとディーキン大学の野外調査実習の学生たちが、ビクトリア州のビンビ・パークで得た一頭のオスが、新種を説明する標本になりました。
種名のporchiは、オトウェイ山地でこのクモを初めて発見したポーチ博士にちなみます。採集地は、ケープ・オトウェイ灯台から北へ約二・二キロメートル。標本は博物館に収められ、頭の横顔や、脚のつくり、オスの生殖に関わる器官まで詳しく調べられました。野外実習での小さな発見が、翌年に発表された新しい種の名前へとつながっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇一二年の原著は、採集地の近くに保護された森林が多いことから、当時は本種の保全を強く懸念する状況ではないと考えていました。オトウェイ地域では、植物を枯らす病気への対策も進められています。公園管理機関の二〇二三年の報告は、病気の広がりを地図にまとめ、保護する場所の優先順位を付け、職員や地域の人々に拡散防止の方法を伝える事業を紹介しています。こうした地域の植物保全とともに、本種が暮らす森の下草や生息場所を調べることが手がかりになります。