中国北東部の青海・チベット高原にすむシャコで、首の細く途切れたような茶褐色の帯が見分ける手がかりです。
目の前の裸出部は淡く、首を回る帯は温かみのある茶褐色で、とても細く、ところどころ途切れて見えます。
オオイワシャコは中国に固有の鳥で、青海省、甘粛省、寧夏回族自治区に分布します。同じイワシャコ属にはイワシャコなどの近縁種がおり、中国では両種の交雑も知られています。山地に暮らすこの鳥のつながりは、首の帯などの外見に加え、体の中の遺伝情報からも調べられています。
2023年に発表された研究では、蘭州由来の成鳥一羽の血液からDNAを取り出しました。短い断片と長い断片を読む方法に加え、細胞の中で近くにある部分の情報を使い、ばらばらに読んだ配列をつなぎ合わせています。こうして得られた遺伝情報は、文字に置き換えると約十一億三千五百万文字分になりました。
さらに、たんぱく質をつくる遺伝子として、一万九千百三か所が予測されました。研究者は配列と解析結果を公開し、亜種の違いや近縁種との交雑を詳しく調べるための基礎資料にしています。一羽から得た配列が、ほかの個体と比べるための遺伝情報の地図になったのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2012年の遺伝研究は、オオイワシャコの脅威として生息地の分断と狩猟を挙げています。2023年の研究が公開した遺伝情報は、亜種の区分や近縁種との交雑を調べ、遺伝的な違いを把握するための資料として期待されています。生息地をめぐる課題とともに、地域ごとの遺伝的なつながりも保全を考える手掛かりになります。