チベットセッケイは、中央・南アジアの高地にすむ大型のキジ科の鳥です。草地と岩場が広がる山の環境で見られます。
オスは灰色の頭と首、白い喉と胸をもち、体の下側には黒い横じまがあります。メスはオスより淡い色で、模様も少なめです。
中国・貢嘎山のチベットセッケイは、昼間に活動し、仲間と一緒に移動する姿が見られます。自動撮影カメラには、一羽だけの姿のほか、二羽以上がまとまって通る様子も写りました。一度に十三羽が記録されたこともあります。
2016年六月下旬から十一月上旬に、貢嘎山の西斜面でカメラを使った調査が行われました。本種の姿が写ったのは、標高四千百十八〜五千八十四メートルの場所でした。上端の五千八十四メートルは、調査でカメラが置かれた最も高い地点でもあり、高山での暮らしを直接確かめる記録となりました。
写真の時刻をまとめると、記録が多い時間帯は朝八〜十時と夕方六〜八時でした。分析では、高い場所や緩やかな斜面で生息の可能性が高く推定されました。標高に加え、斜面の傾きや一日の時間帯にも、この山での暮らしの特徴が表れていました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2019年の論文は、温暖化による影響を今後調べるため、長期的に生息状況を追うことを提案しています。今回の調査で姿が写った最も高い地点より上にも調査を広げ、高山のどこを使うか、その変化を確かめることが課題です。