細長い鼻先と大きなふさふさした尾を持ち、アリやシロアリを食べる動物です。
肩に黒と白のしまがあり、尾には長く粗い毛が密に生えています。
ブラジルのパンタナルで暮らすオオアリクイは、天気の暑さや寒さに合わせて、動く時間を大きく変えます。暖かい日には夜の活動が多くなり、寒くなると昼の活動が増えます。森を選ぶ時間も変わり、暑いときは昼、寒いときは夜に、森を利用しやすくなっていました。
二〇二三年の原著では、二〇一三~二〇一七年に追跡した十四頭の大人の位置を分析しました。オス六頭、メス八頭に位置を記録する装置を付け、一頭につき五十一~五百九日間の足取りを集めています。移動の長さや方向から、よく動く時間と、その場にとどまる時間を推定し、気温や森の利用との関係を調べました。
気温が低くなるほど、一日の活動時間は短くなりました。それでも昼に動く割合は増え、夜に森を選ぶ傾向が強まりました。著者らは、昼は日差しで暖まり、休むときは気温の変化が穏やかな森を使うと解釈しています。草地で食べ物を探す動物にとっても、そばにある森が暑さと寒さをしのぐ場所になります。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ブラジルのウベルランジア連邦大学が二〇一六年一月~二〇二〇年二月に受け入れたオオアリクイ六十三頭の診療記録では、交通事故が最も多い救護理由でした。この二〇二三年の原著は、人の活動による死亡を減らす保全策の必要性を示しています。また、パンタナルの移動研究の著者らは、暑さや寒さをしのぐ森の役割を踏まえ、森林を残すことを保全管理で優先するよう提言しています。