アフリカの草地や林にすむ、小さなマングースです。
毛はふつう茶色から灰色の細かなまだら模様で、尾や脚の下の方は濃い色になります。
見張り番の働きは、その場で危険を知らせるだけではないようです。南アフリカの野生コビトマングースを追った研究では、見張りに多く参加する個体ほど、仲間から毛づくろいを受ける時間も長い傾向がありました。
研究者はさらに、見張り中に出す声を流す日と、採食中の声を流す日を同じ個体で比べました。3時間に見張り声の録音を9本流し「この個体がよく見張った」と仲間に伝わる状況を作ると、夕方ねぐらへ戻った後、その個体は対照日のときより多く毛づくろいされました。録音を流しただけなので、本人の見張り行動そのものは変えていません。仲間は、共同の安全を支えたと受け取った相手へ、時間を置いて手入れを返した可能性があります。比較は南アフリカの5群で行われた12組の試行。見張り声という社会的な合図が、毛づくろいという別の助け合いにつながる様子が浮かびます。
IUCNレッドリスト · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(Helogale parvula 種全体)
2015年のIUCN世界評価では、コビトマングース(Helogale parvula)は低懸念(LC)、個体数傾向は安定とされました。広い分布域に普通に生息し、複数の保護区にいることが根拠です。評価日は2015年2月28日です。南アフリカ・レソト・スワジランドの哺乳類レッドリストは2016年、評価地域でもLCとし、評価地域全体の減少を招く大きな脅威は挙げませんでした。一方、同地域では毒餌による誤殺や頻繁な野焼きが局地的な減少につながるおそれがあり、降雨変化が昆虫に及ぼす影響も調査課題です。IUCN評価と南部アフリカ地域評価は範囲と年が異なります。保全策として、シロアリ塚などの隠れ場所を残し、非選択的な毒物使用と過度な火入れを避け、地域個体群を長期的に調べることが地域評価で勧められています。