アカエリヒレアシシギは、北極圏の湿地で繁殖し、冬は海で過ごすことが多い鳥です。夏羽はメスのほうが鮮やかで、抱卵や子育てはオスが担います。
夏羽では顔と背が黒っぽく、首の横から胸にかけて赤褐色になります。冬羽では赤い色が消え、背は灰色になります。メスの夏羽はオスより鮮やかです。
アカエリヒレアシシギは、繁殖地によって大きく異なる海の旅をします。 小型の位置記録装置による追跡では、北東大西洋の島々で繁殖する群れが約1万キロを渡って東部太平洋へ向かい、フィンランドやロシアで繁殖する群れは約6千キロを主に陸上越しに進み、アラビア海へ向かいました。 太平洋側の鳥は冬の間ほぼ一か所にとどまり、アラビア海側の鳥は複数の海域を移動しました。
秋に2日以上とどまる中継地の数は、太平洋へ向かう群れで中央値4か所、アラビア海へ向かう群れで1か所でした。 秋の渡りにかかる期間も、太平洋側は平均約74日、アラビア海側は約53日でした。 追跡記録は2012〜2017年にグリーンランド、アイスランド、スコットランド、北欧、ロシアの繁殖地で集められました。 春の渡りも太平洋側の群れのほうが速い結果でした。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
追跡研究では、繁殖地の異なる群れが太平洋とアラビア海という別々の海域で冬を過ごしていました。繁殖地だけでなく、それぞれの渡り経路や越冬海域を調べることが、海上で暮らす本種の保全に役立ちます。