インドサイは、インド北部とネパール南部の川沿いに暮らすサイです。
鼻先に一本の角があり、厚い皮膚のひだがよろいの板のように見えます。
インドサイが同じ場所に重ねて残すふんには、ほかの動物も集まります。シカやイノシシがその上の草やキノコを食べ、鳥が虫をついばむなど、大きな草食動物の排せつ物が、別の動物の食べ物にもつながっています。
二〇二四年の研究は、ネパールのチトワン国立公園と、サイを移して個体群を増やしてきたシュクラファンタ国立公園のふん場を比べました。二〇二〇年と二〇二一年の、雨の多い時期とその後に観察しています。二つの公園を合わせ、ふん場に来たサイ以外の鳥や哺乳類は一八種でした。そのうち一〇種が、食べる、においを嗅ぐ、排尿するなど、ふん場そのものを使っていました。
ふんやその中の植物片を口にするもの、ふんに生えた草やキノコを食べるもの、近くの虫を食べるものがいます。アクシスジカは、においを嗅いで草を食べるほか、ときにはふんの上で休んでいました。サイの少ないシュクラファンタでも、こうした場所を使う動物がいました。サイが残したふん場は、食べ物を探す場所にも、体を休める場所にもなっていました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ネパールの自然保全団体NTNCは、チトワン・パルサ地域のサイとトラを対象に、二〇二一年一一月から二〇二五年一〇月までの保全事業を組みました。密猟、生息地の悪化、人との衝突を課題に挙げ、地域住民との協力、草原や湿地の管理、サイの個体を見分けた見守り、病気や死亡原因を調べる体制の強化を目標にしています。草原四〇〇ヘクタールの管理と湿地五か所の復元も、この事業の達成目標に含まれていました。