スマトラ島北部の森で、長い腕を使って木の上を移動する類人猿です。
体には長く赤みのある毛が生え、腕は脚よりも発達しています。
スマトラオランウータンの保全では、生息地の森を守る活動とともに、人に飼われていた個体などを野生へ戻す準備も行われます。スマトラ島の保全事業では、救護した個体の健康を確かめ、必要な治療をした後、同じくらいの年齢の仲間と少しずつ過ごす機会を作っています。
施設内の「森の学校」では、木の上で過ごし、食べ物を探すことや、眠る巣を作ることなどを促します。野生へ戻す段階では、年齢に加え、健康や身のこなし、自然な行動の出方を見て判断します。木に登る力と、毎日の食事や休息を自分で整える力が関わっています。
ジャンソーでは、放した後も朝に眠りの巣を出るところから、夕方に新しい巣を作るまで行動を追います。離れた場所へ移った個体を探す巡回も行い、森をどのように使うかを確かめます。農地への転換や捕獲による危険を減らしながら、戻した後の暮らしを継続して見守っています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
森林の伐採や農地への転換、ペットとして売るための捕獲などが脅威です。スマトラ島では、森の保護や見回り、救護個体の野生復帰に向けた準備と、放した後の見守りが進められています。