ヒマラヤ周辺の山地にすむキジの仲間です。オスとメスで羽色が大きく異なり、土を掘って地下の食物を探します。
オスは青、赤、金、黄色などの色が混じり、頭に立った冠羽があります。尾は茶色です。メスはオスより小さく、茶色い羽で冠羽がありません。
ニジキジが暮らすヒマラヤの山には、森、草地、低い茂み、岩の多い斜面が入り交じっています。ネパールの国鳥でもあるこの鳥は、そうした山のさまざまな場所を使います。季節ごとの調査からは、同じ山の中でも居場所の選び方が変わる様子が浮かびました。
ネパールのランタン国立公園では、二〇二二年十一〜十二月と翌年六月に、それぞれ八十四時間の調査が行われました。冬は草地、夏は低い茂みや岩がちな開けた場所が、面積に比べてよく使われていました。単に鳥が多く見つかる場所を数えるだけでなく、それぞれの環境がどれほど広がっているかも合わせて比べた結果です。
夏の記録は標高四千四百メートルまで広がりました。冬に多かった三千百〜三千三百メートルに対し、夏は三千五百〜三千九百メートルなど、より高い場所で多く見つかっています。季節ごとの山の使い分けが、離れた高さにある草地と茂みを、一つの暮らしの場として結んでいます。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ランタン国立公園での研究では、住民などへの聞き取りから、密猟や放し飼いの家畜による放牧が地域の脅威として挙がりました。著者らは、季節ごとに使う生息地を守り、人の利用を適切に管理する必要を指摘しています。草地や低木の茂みを含む山の環境をつなげて残すことが、この地域での保全に役立ちます。