アマゾンの森林にすむ、長い白い口ひげが特徴のサルです。
灰色を基調とした体と赤褐色の尾があり、白い口ひげが左右に長く垂れます。
ブラックチン・エンペラータマリン(Tamarinus imperator)は、黒っぽいあごと短い白い毛が目印です。かつて同じ種の別亜種とされた近縁のT. subgrisescensでは、あごの白い毛が長く、尾には赤みがあります。二つの系統は主に別々の地域に分布しますが、接する場所や交雑の有無は調査資料が少なく分かっていません。
2023年、研究者は博物館の標本60点を直接調べ、6点を写真で確認しました。成獣の頭の骨は35点を計測しましたが、T. imperator側は3点でした。さらにミトコンドリアの二つの遺伝子を比較しました。毛並み、頭の骨、DNAの違いが同じ二系統を示し、同年のゲノム研究も別種とする見方を支持しました。
IUCNレッドリスト(IUCN SSC Primate Specialist Group) · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(旧名 Saguinus imperator ssp. imperator として評価)
2020年に評価され、2021年に公表されたIUCN世界評価では、旧分類の「Saguinus imperator ssp. imperator」が低懸念(LC)とされています。個体数傾向は減少で、成熟個体数の数値はありません。評価理由には広い分布と普通に見られることが挙げられていますが、同じ記録は個体群が減っている可能性も記しています。森林伐採が進む地域もあり、生息地の変化が保全上の課題です。