メスが卵の袋を守るクモです。
記載されたメスは、頭から胸をおおう部分が茶色がかった黄色で、頭側はおもに茶色です。
Selenops arikokの名前の基準となったメスは体長七・二三ミリでした。頭から胸を覆う部分は長さ三・三三ミリ、幅三・六〇ミリで、前後より横に広い形です。三番目の脚は全長一二・〇〇ミリあり、調べられた四対の中で最も長くなっています。
このクモの分布は、似た仲間を調べ直す研究によって整理されました。二〇一一年にアルバ島から新種として発表された後、二〇一五年にはコロンビアでも同じ種類が見つかったという報告がありました。しかし二〇二一年の研究は、そのコロンビアの個体を、別種のSelenops isopodusとしています。同論文は、arikokをアルバ島に固有の種類と整理しました。
二〇一一年の原著も、本種とisopodusのよく似た姿を比較しています。メスの腹側にある生殖器の中央の区画は、本種では前方が完全には囲まれていない形をしています。この区画や内部の器官の形が、近縁種を区別する特徴として描かれました。小さな体に残る細部が、どの場所にどの仲間が暮らすかを確かめるための手がかりになっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
本種の基準標本はアリコク国立公園で採られています。管理を担うアルバ自然保護財団の二〇二四年年次報告は、保護区へのペットの持ち込みを防ぐため、看板や巡回、地域への啓発を強めたとしています。また、放し飼いのヤギやロバへの対応も課題とし、管理対策の計画を始めました。こうした地域の環境管理に、本種の分布や隠れ場所を確かめる調査を加えることが、島のクモを守るための情報を増やします。