オグロヌーは、東・南アフリカの草原に暮らすウシの仲間です。群れで草を食べます。
肩が幅広く、肩から背中には暗い縦じまがあります。頭には左右へ曲がる角があります。
セレンゲティのオグロヌーは、繁殖期になると多くのオスが声を上げます。メスたちは、いくつもの声が重なる中で繁殖期を過ごします。この群れでは、交尾や子どもの誕生が短い期間に集中します。音は、草原で暮らす群れの繁殖をつなぐ手がかりの一つです。
2018年の研究は、タンザニアのグルメティで野生から捕獲したメスを囲い内で飼育し、録音した繁殖期の声への反応を調べました。2003年5月から三週間、オスの声だけを聞かせた五頭と、オスの刺激から隔離した五頭を比べ、ふんに含まれるホルモンから排卵までの期間を追いました。声を聞いた群れでは、その期間が短く、個体や周期によるばらつきも小さくなりました。さらに研究者は、この体内の変化をもとに交尾と出産の時期を計算しました。声を聞いた群れからの予測は、別の野外記録で知られる出産の集中とよく合いました。オスの声が、メスの繁殖のタイミングをそろえる働きに関わることを示した実験です。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2024年のオグロヌーの遺伝研究では、長距離移動を続ける集団は、移動が妨げられた近隣集団より遺伝的な多様性が高く、近親交配の程度が低い傾向がありました。研究者は、移動経路をつなげて保つことを重視し、保護区の設計や管理、新たな道路などの計画でも考慮するよう提言しています。東部・南部アフリカの集団を比較した結果に基づく、将来の遺伝的な多様性を守るための提案です。