インパラは、アフリカの草原と林に暮らす、赤茶色のアンテロープです。
オスだけが曲がった角を持ちます。お腹は白く、尾や後ろ脚には黒い線があります。
繁殖期のインパラのオスは、低いほえ声と、鼻から強く息を出す音を組み合わせて鳴きます。ひと続きの声の中には、息を吐いたり吸ったりする速さの違う声も混ざっています。
二〇二一年の研究は、ナミビアのオカンバラ・エレファント牧場で、二〇一五年五月一日から二八日までに記録したオスの声を調べました。対象は亜種コモンインパラです。二〇一組のまとまった鳴き声には、合計二七〇九の声が含まれていました。一組には四〜三八の声があり、長いものは一分以上続きました。ほえ声には、吐いて吸う一回の組合せで出すもの、途中で何度か息を吸うもの、短い呼吸を速く繰り返す部分を含むものがありました。
鼻から息を出す音は、繁殖の場面だけでなく、危険に気づいたときにも出していました。人を見つけたオスは、相手から距離を取り、離れた場所で不規則な間隔の鼻音を繰り返しました。最長では一〇分も続くことがあり、オスはすぐに走り去るだけでなく、距離を保って相手に向かって鳴いていました。
IUCNレッドリスト · 低懸念(LC) · 世界
IUCNの二〇一六年一月七日の評価では、インパラは種全体で「低懸念」とされています。広い範囲の保護区や民有地に個体群があり、生息地を適切に守り管理することが保全の基盤です。一方、コモンインパラには保護区の内外での密猟と農牧業の拡大が脅威として挙げられています。分布の狭い別亜種ブラックフェイスインパラでは、コモンインパラとの交雑も保全上の課題です。