台湾の固有種で、丘陵や山地の森林、竹林や低木地にすみます。地上を歩いて餌を探すキジ科の鳥です。
丸みのある褐灰色の体で、喉の下は栗色です。胸の下から尾の下にかけて、褐色の三日月形の斑があります。
テッケイのオスは、大きな声を繰り返して鳴きます。メスもそれに応じ、一組の鳴き声に近くの家族が応えることもあります。声は相手を求める繁殖期だけでなく、なわばりを知らせるときにも使われます。台湾の森や茂みには、こうした鳥同士の声のやり取りがあります。
その声は、別の鳥の歌にも取り込まれていました。2025年の論文は、台湾に持ち込まれて野外に広がったアカハラシキチョウの声まねを調べています。研究者は2022年三〜七月、台湾の二十六地点でオス二百五十六羽の歌を録音し、音の形と耳で聞いた特徴を比べました。
ほかの動物をまねた二百四十二羽のうち、テッケイの声を取り込んでいたのは十四羽で、七地点に分かれていました。テッケイ自身の鳴き声が、台湾の音の風景の一部として、別の鳥の歌にも現れた例です。ふだんは地面を歩くこの鳥が、声を通して思いがけない相手と結び付いています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
BirdLifeの2024年の世界評価では、低懸念とされ、個体数は安定していると推定されています。世界全体の個体数は数値化されていません。食用や飼育目的の取引も報告されており、評価では調べた七つの取引データのうち一つに記録があったとしています。