口の上に垂れ下がる、大きな鼻が特徴のウシの仲間です。
大きな鼻を動かせます。オスには淡い色の角があり、夏は短い毛、冬は厚く長い毛になります。
サイガが季節ごとに移動する先には、草がよく育つ時期の緑が広がります。Singhらは、カザフスタンとロシアのカスピ海沿岸部にいる4集団を、40年分の直接観察にもとづいて比べました。4集団すべてで移動と植生の生産力、降水量との関連が見られ、3集団は植物の成長期に合わせて南北へ移る似た傾向を示しました。
また、季節の行動圏内では、草の生産力が中程度で、年ごとの変動が小さい場所を選ぶ傾向がありました。カザフスタンの集団では当時も移動が続いていましたが、カスピ海沿岸ロシアの集団で移動が保たれているかは不明とされました。降水と植物の育ち方が季節移動と関係するという結果は、草原の環境変化を理解する手掛かりです。40年の観察記録を地域集団ごとに比べ、似ている点と調査が必要な点を区別しています。
IUCN Red List · 準絶滅危惧(Near Threatened, NT) · 世界全体(Saiga tatarica)
密猟や移動経路の分断が脅威です。カザフスタンとウズベキスタンでは、地域の人と協力した見回りや、群れの移動を妨げるものを減らす取組、移動の追跡が進められています。
2023年公表のIUCN世界評価は、サイガを準絶滅危惧(NT)としています。評価は、近年の個体数回復を反映する一方、データに大きな不確かさがあり、絶滅危惧(EN)、危急(VU)、低懸念(LC)の評価も可能だったと記しています。