湖や沼でよく泳ぐ、白い額が目立つ水鳥です。
成鳥は黒い体に、白いくちばしと額を持ちます。
オオバンが運河に作った巣には、街で捨てられた包装が組み込まれることがあります。オランダのアムステルダムで集められた巣では、古い包装の上に新しい巣材が重なっていました。植物の茎などとは違って残りやすいプラスチックが、巣を重ねて使う暮らしの手がかりになりました。
2025年の原著では、繁殖が終わった2021年9月に採集した巣を、植物などの自然物と人工物に分けて調べています。ロキン地区の船着き場の下にあった1つの巣には、635点の人工物が入っていました。その中の32点の食品包装には期限の表示があり、古いものには1990年代初めにさかのぼる包装も含まれていました。
別の巣では、2019年の期限が記された包装の上に、使い捨てマスクが編み込まれていました。過去の街路画像にも、その場所の巣に新しい層が加わる様子が写っていました。古い土台に巣材を足していくことが、丈夫な人工物を使う都市のオオバンの営巣の一部になっていると考えられます。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
オオバンが暮らす都市の水辺では、包装やマスクなどのごみを減らすことが保全上の課題です。オランダのライデンでは、2018年に始まった「De Grachtwacht」が運河の清掃を続けています。Naturalisの2023年の報告によると、ボランティアが毎週カヌーでごみを回収し、どこから出たものかも記録しています。清掃とともに、行事で使う使い捨てカップを返却式に変える働きかけなど、流れ込むごみを減らす活動も行われました。