世界の温暖な海にすみ、イカを主に食べるイルカです。
丸い頭で、くちばしは目立ちません。成長とともに体色が淡くなり、おとなには白っぽい傷痕が多く見られます。
深く潜って餌を探す間、ハナゴンドウは仲間とどう連絡を保つのでしょう。アゾレス諸島のテルセイラ島沖で2013〜2019年に8頭へ装着した記録器から、9回分の記録を分析した研究があります。潜水の段階に合わせ、バーストパルスと呼ばれるクリック音の連なりの長さやタイミングが変わっていました。水面近くでは、潜る前や浮上後に短い音が多く、日中の深い潜水では、獲物を探すクリックを始める前の下降中に長い音が見られました。
研究者は、獲物を探すクリック音に続く捕獲の試みを示す「バズ」と、仲間への連絡に使うと考えられるバーストパルスを、音の特徴から区別しました。長い音は深く潜る仲間へ、短い音は水面近くの仲間へ向けた合図かもしれません。位置や餌場について情報を共有するという仮説もありますが、実際に伝える内容はまだ分かっていません。深さの違う場所へ散らばって餌を探す群れでは、音の形と出すタイミングが、仲間とのつながりを保つ手がかりになっているようです。
IUCNレッドリスト · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(Grampus griseus)
IUCNの世界評価では、ハナゴンドウは低懸念(LC)です。種全体の評価日は2018年2月21日で、2018年に公表されました。一方、地中海の個体群は別の地域評価で絶滅危惧(EN)とされ、地域によって危険度が異なります。NOAAによると、米国のハナゴンドウは絶滅危惧種法上の絶滅危惧・危急ではありませんが、海棲哺乳類保護法で保護されています。同庁は、漁具へのからまり、狩猟、海中騒音、汚染物質を脅威として挙げています。米国では混獲を減らす計画や、船舶・騒音による影響を抑える対策が進められています。