くちばしの下にひげのような羽があり、骨を主な食物にする山地のハゲワシです。
成鳥の顔には黒い帯があり、くちばしの付け根には長い黒い羽が垂れています。
ヒゲワシは、動物の死体から骨を食べることに特化した鳥です。飲み込める骨はそのままのみ込み、大きな骨は空へ運んで岩場へ落とし、砕いて食べます。肉を食べた後に残る部分を利用する暮らしは、山地で見つかる死体の量や、そこへ近づける環境に支えられています。
アルプスでは、迫害や毒餌などの影響で姿を消しました。1986年にオーストリアで始まった再導入では、動物園などで育った若い鳥を使っています。まだ飛べない時期に安全な岩場へ移し、餌を補いながら見守り、初めて飛んだ後も、自分で餌を探せるようになるまで支えます。
最初の野生で育ったひなが飛んだのは、再導入の開始から十一年後の1997年でした。若い鳥を放すことから、野外で次の世代が育つことへ、時間をかけて段階が進みました。骨や肉を得るときに毒にさらされる危険への対応とともに、放した個体と繁殖の継続した見守りが関わっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
毒を含む死体や毒餌を食べる危険があり、アルプスでは過去の迫害も地域絶滅につながりました。飼育下で育った若鳥の再導入、餌の補給、放した個体や野外繁殖の見守りが進められてきました。