白い顔と黒い首が目立つガンで、北極圏の繁殖地から英国の海岸や河口へ冬に渡ります。
頭、首、胸は黒く、顔はクリーム色がかった白です。背は青みのある灰色で、白い縞模様があります。
カオジロガンには、自分で草を見つける場面と、仲間が食べている草へ向かう場面があります。オランダで飼育された28羽を比べると、見慣れない物に近づくのに慎重だった鳥ほど、仲間のいる草へ加わろうとする割合が高くなりました。同じ草を食べる群れにも、一羽ごとの行動の違いがありました。
2009年2月の実験では、99個の植木鉢のうち、無作為に選んだ10個に短い草を入れました。鳥は四羽ずつ入り、10分間行動しました。見慣れない物への近づき方で分けた慎重な鳥と大胆な鳥を、各七羽ずつ比べています。自分で草を見つけた回数と、仲間のいる鉢で食べようとした回数を合わせたうち、後者の割合は慎重な鳥で平均47.8%、大胆な鳥で22.5%でした。仲間のいる鉢へ加わった際、実際に草を食べられる割合は、群れの中で優位な鳥ほど高くなりました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
スバールバル諸島で繁殖し、英国のソルウェー湾で冬を過ごす集団では、2021〜2022年の冬に高病原性鳥インフルエンザによる大量死が起きました。この地域から検査へ送られたカオジロガン41羽のうち、39羽でH5N1ウイルスが確認されています。保全団体と検査機関は死亡鳥の回収や検査を進め、以前からの鳥の数と分布の記録が、被害の把握や検体を集める場所の判断に役立ちました。著者らは、この集団に戻る鳥の抗体やウイルスを継続して調べることを提案しています。