グアテマラのシエラ・デ・ヤリフで見つかったトガリネズミです。記録された3匹は、湿った雲霧林の斜面で捕獲されました。
背中の毛は黒に近く、外側の長い毛はふつう5〜6mmほどです。
Cryptotis oreoryctesのメスは、一月にもお腹の中で子を育てています。グアテマラの山地では、妊娠したメスのお腹に、二頭や三頭の子が育っていた例があります。
二〇一二年の現地報告は、二つの場所で得られた本種十五頭の記録をまとめました。そのうち、一月に捕獲されたメス七頭では、二頭が妊娠していました。研究者は小型哺乳類の調査に、生け捕り用のわなや落とし穴式のわななどを組み合わせ、体の特徴と繁殖の状態を記録しています。
二頭の子を宿していた個体と、三頭を宿していた個体には、それぞれ別の標本番号が付いています。後者は歯がはっきりすり減ったメスでした。標本には姿や大きさに加え、その動物が捕まった時に子を宿していたかという情報も残ります。小さな体に残る記録が、山地の動物の繁殖を知る手がかりになっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
本種が確認されたヤリフ山地では、森林を畑へ変えることが保全上の課題です。二〇〇六年の研究は、一九八六年と二〇〇〇年の衛星画像を比べ、チェレマ周辺を含む地域で森林が失われた場所を示しました。調査時には、チェレマの私有保護区の設置と植林の取り組みも報告されています。本種のすむ雲霧林を残し、生息状況を調べ続けることが重要です。