日本の海岸でほぼ一年中見られ、ネコに似た声で鳴くカモメです。
成鳥の尾には黒い帯があり、脚は黄色です。黄色いくちばしの先に赤と黒の模様があります。
青森県八戸市の蕪島で繁殖するウミネコは、抱卵からふ化の時期、海だけで餌を探すわけではありません。GPSを使った調査では、海でイワシやイカを食べるほか、水田、魚や肉の加工場・市場、個人宅にも飛んで採食していました。映像記録や胃の内容も、人が関わる場所の餌を利用する様子を示しました。餌場によって移動のしかたも異なり、海では比較的遠くまで動き、陸上では餌がある場所へ短い距離を飛んでいました。餌の場所や得られる時間に合わせて採食先を変えていたのです。
別の調査は蕪島で2012〜2023年に卵とひなを数えました。5月の巣あたりの卵数は1.57〜2.16個、7月初めに観察したひなの数を5月の卵数で割った値は年によって0.01〜0.29と幅がありました。蕪島の記録には、海と陸の餌場を使う様子と、年ごとに変わる繁殖結果が残っています。
環境省レッドデータブック(第5次) · 絶滅危惧Ⅱ類(VU) · 日本国内(種レベル)
環境省の2026年第5次レッドデータブックは、ウミネコを絶滅危惧Ⅱ類(VU)と評価しました。国内8か所の営巣地データでは、そのうち2か所が消滅し、残る6か所の繁殖個体数は約10年前より16〜53%減少しました。8か所全体の平均減少率は42%でした。減少の理由として、ネコやネズミ、キツネ、オジロワシによる捕食、魚の減少、人の立ち入りが挙げられています。別の研究は、2015年のウミネコ個体数指数を1980年の28%と推定しています。