中央アメリカから南米北部の熱帯林にすむ、大型の肉食コウモリです。
丸みのある大きな耳と長い頭骨を持ち、鼻先には小さく尖った鼻葉があります。
ニカラグア南部の低地乾燥林で、チスイコウモリモドキの動きを電波で追う研究が行われました。標識を付けたメス1匹は捕獲地点から東へ720mのねぐらへ移動。高さ27m、幹の太さ約67cmの木に、地上12.5mの樹洞が見つかり、中には同種3匹がいました。
研究者はねぐらに残る糞から獲物を調べ、鳥、ネズミ類、ほかのコウモリを含む脊椎動物27種を確認しました。成熟林に関係する種から林縁に多い種まで含まれ、幅広い場所で採食する可能性が示されています。ひとつの個体とねぐらに基づく結果ですが、大木の樹洞が休み場所となり、成熟した森林のまとまりがねぐらと餌を支える手がかりを示した研究です。著者らは捕獲地とねぐらなどの地点間隔2.4kmから、行動圏は過去に報告された3.2haより広い可能性も指摘しましたが、少数地点からの推定です。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ニカラグアの一つの共同ねぐらでは、高さ27mの大木にある樹洞にチスイコウモリモドキ3匹が確認され、糞からは成熟林と林縁に関わる獲物が見つかりました。著者らは大木と成熟林の残存地がねぐらや餌の確保に重要と述べています。地域の生息地保全に役立つ事例ですが、1個体・1ねぐらの観察であり、個体数や種全体の正式な保全区分は示していません。