アカハタリスは、草地や川沿いに巣穴を掘って暮らす地上性のリスです。日中に餌を探し、冬は冬眠します。
おとなの背中は暗い黄褐色で、淡い斑がまじります。目の上下には赤茶色の斑があり、幼体はおとなより灰色がかって斑が少ないです。
アカハタリスの分布は、近縁のハタリス類の分布域と接しています。2023年の研究は、ミトコンドリアと核の遺伝標識を用い、本種と隣り合う四種との間に起きた遺伝的な交流を調べました。調査対象の本種では、個体の36%に他種に由来する対立遺伝子が見つかり、接触する近縁種すべてが遺伝的変異に寄与していました。
研究者は、近縁種の分布が過去の気候変化にともなって動いた時期に、少なくとも五回の交雑が起きた可能性を示しました。ヴォルガ川から100キロ以内では、標本の半数以上で、別種のミトコンドリアDNAが確認されました。交雑の一部では、ミトコンドリアDNAが別種のものに置き換わった可能性も示されました。アカハタリスの遺伝的特徴には、草原に暮らす近縁種との長い接触の歴史が記録されています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
研究では、調査したアカハタリスの36%に他種に由来する対立遺伝子が見つかりました。著者らは、個体数の減少と近縁種由来の遺伝子流入が同時に進む可能性を本種の保全課題として挙げ、固有の草原群落を守る重要性を指摘しています。