日本の山の林で暮らし、オスの長い尾が目立つキジです。
オスは長い尾を持ちます。メスは全体に赤みのある茶色で、尾の先が白色です。
ヤマドリは、広葉樹の林や、スギ・ヒノキと広葉樹が混じった森を利用します。東京の多摩森林科学園では、小さな沢を挟む斜面や尾根を行き来し、夕方には尾根の寝場所へ上がるオスが見られました。林の中でも、沢と斜面と尾根が、その日の移動でつながっています。
2003年六月から翌年五月まで、この野生のオス一羽に発信機を付けて追った記録が、2016年に発表されました。季節ごとの居場所を囲んで求めた行動範囲は、夏が約五・八ヘクタール、秋が約五・三ヘクタールだったのに対し、冬は約十二・四ヘクタールに広がりました。
秋から冬には、一羽のメスと一日を通して一緒に移動し、二月には二羽のメスと行動しました。四〜五月には単独で歩いていました。一羽を一年間追うと、歩く範囲だけでなく、一緒に過ごす相手にも季節の違いが表れていました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2016年の研究者は、ヤマドリの保全には、行動範囲や利用する森、繁殖の仕組みなどの基本的な情報が必要だと述べています。この追跡では、広葉樹が混じった人工林も多く利用されました。森の名前だけでなく、中にどのような木が育ち、季節ごとにどう使われるかを把握することが手がかりになります。