南米原産の大きなネズミの仲間で、水辺に暮らします。日本には毛皮用に持ち込まれ、複数の府県で定着しました。
ネズミに似た大きな体と円筒形の尾を持ち、後ろ足の指の間には水かきがあります。前足に水かきはありません。
韓国・釜山のマクド湿地は約2.58平方キロメートル。そこで2015年秋から翌年秋にかけ、ヌートリア24頭(オス12頭、メス12頭)に電波発信器を付けて追跡しました。位置の記録は23頭から2,336件集まり、調査は月ごとに三日三晩、昼夜を通して行われています。湿地の中で行動圏を測るため、同じ調査の流れで個体の位置を確かめました。
行動圏は季節で変わり、冬に最も小さくなりました。活動は一年を通して夕暮れと夜に多く、冬には昼間の活動も見られました。オスの行動圏は平均でメスより約0.23平方キロメートル広い一方、冬はメスの行動圏もオスと同じほどに広がりました。季節や性別で空間の使い方が違うという結果は、外来種対策の時期と範囲を考える基礎になります。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
韓国のマクド湿地では、持ち込まれて定着したヌートリアの行動圏と活動時間を調べ、地域の防除計画を考えるための追跡研究が行われました。季節で行動圏の広さが変わり、夕暮れや夜間に活動が多いという結果は、現地の調査や管理を組み立てる手掛かりです。これは2015〜16年の一湿地の結果で、世界全体の保全区分・評価日・個体数動向は示していません。