ウミガラスは繁殖期に海岸の断崖へ集まる海鳥です。巣の時期以外は海上で過ごします。
上面は暗褐色、下面は白色です。一部の個体には、白い目の輪と後ろへ伸びる白線がある「ブライドル型」が見られます。
ドイツのヘルゴラント島で繁殖するウミガラス12羽にGPSを付け、2016年と2017年に8〜26日間追跡しました。島の北側23〜35キロにある3か所の洋上風力発電所の周囲で、採食や休息に使う場所を記録し、風車の羽根が回っているかも調べました。3か所には計208基の風車があり、面積は105平方キロメートルでした。
ウミガラスが風力発電所の範囲を選ぶ割合は、周辺海域より約63%低く推定されました。風車の羽根が回ると、回避の推定値は約75%に上がりました。2016年と2017年には各1羽が発電所内へ一時的に入り、それぞれ2〜3回記録されました。鳥は主に発電所の東側から近づき、休息や潜水をしていました。通過中に近づく例はまれでした。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
洋上風力発電の計画では、繁殖する海鳥が採食や休息に使う海域を調べ、運転状況とあわせて追跡することが重要です。風車の配置や運転方法を検討するときに、ウミガラスが使う場所と避ける場所を示す記録を活用すると、海上の生息環境への影響を減らす判断に役立ちます。