エゾライチョウは、フィンランドの針葉樹林などにすみ、木の芽や若葉、実を食べます。
丸い小さな頭と細いくちばしをもち、羽は灰色、白、茶色、黒が混ざります。オスには短い冠羽があり、脚は羽毛で覆われます。
イタリアのアルプスに暮らすエゾライチョウは、冬にハシバミやトウヒ、ナナカマドの仲間が生える森を使います。かつて草刈りや放牧に使われ、その後に木が育った若い森も、この鳥の冬の居場所です。細い木が密に生える場所に、食べ物と身を隠す茂みがあります。
2022年の研究では、イタリア東部の自然公園で、2015〜2016年と2017〜2018年の冬にふんを集めました。DNAを調べ、二百十六の試料から四十三羽を見分けています。同じ鳥のふんが複数含まれるため、ふんの数と鳥の数を分けて、森の利用をたどることができました。
食べ物の分析に使ったのは七十二の試料です。ハシバミの仲間やトウヒなどの植物に加え、三十五試料からは昆虫やクモなどの仲間のDNAも出てきました。冬の食事をたどると、木だけでなく、その周りに暮らす小さな生き物とのつながりも浮かび上がったのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2022年のイタリアの研究は、若い森と古い森、針葉樹と広葉樹が入り交じる環境を残すことを提案しています。シカ類が植物を強く食べた場所では、エゾライチョウのふんが見つかる確率が低いという関係もありました。著者らは、餌になる木や草が育ち直せるよう、シカ類の数と森林の回復の釣り合いを考えた管理を勧めています。