記載されたオスとメスでは、暗い茶色の腹部に明るい丸い斑点があります。
腹部の後ろの縁は、ふつう、くぼんでいます。脚は明るい茶色で、濃い色の輪模様があります。
Madagascarchaea lotziは、長く伸びたあごを持つ小さなクモです。あごのつけ根に近い部分には、下向きの小さなとげがあります。記載されたオスの体長は二ミリメートルにも満たず、、あごや口元の細かなつくりが備わっています。
この種は、二〇一八年の研究で新しい名前を得ました。ラノマファナ国立公園の標本の一部は、それ以前には別の種、Eriauchenius jeanneliに含められていました。研究者は、オスの口のそばにある触肢の先端を詳しく比べ、交尾に使う管の枝分かれが浅く、後ろ側の先端に大きな枝分かれがないことなどで区別しました。
新しい種の基準になったオスは、一九九八年四月十八日、ヴヒパララ村の北二・三キロメートル、標高千百メートルで採集されていました。以前から保管されていた標本を比べ直すことで、山地の森に暮らすクモの違いが、一つの種として明らかになったのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
本種の採集資料があるラノマファナ国立公園では、管理団体が、樹木の選択的な伐採や竹の採取、金の採掘を主な圧力として挙げています。また、二〇一七〜二〇二二年の事業では、巡回や生態調査、植林が行われたと報告しています。本種の保全を考えるうえでは、枯れ葉のかたまりや植物のある場所を含め、山地の森林と生息地点を継続して調べる方法があります。