アラビアオリックスは、白い体に濃い色の顔や脚の模様を持つアンテロープです。
角は長く、まっすぐか少し曲がっています。幅広いひづめは、やわらかい砂の上を歩く助けになります。
アラビアオリックスの体温は、一日の中で一定ではありません。サウジアラビアで自由に暮らす個体では、暑い夏ほど、体温の高い時と低い時の開きが大きくなりました。砂漠の暮らしでは、体の内側にも昼夜や季節に応じた変化があります。
2017年に公表された研究は、2014年3月〜2015年2月の体温を調べました。体内に温度記録装置を入れた二十頭を、サウジアラビアの二つの保護地域へ十頭ずつ放しました。一方は石の多い砂漠、もう一方は「空白地帯」と呼ばれるルブアルハリ砂漠の西側です。機器の故障などで全頭の記録はそろわず、最終的に八頭と六頭の体温を分析しました。一日の最高体温と最低体温の差は、全体では冬に平均約2.1度、夏に約3.4度でした。ただし、より乾燥した地域の個体の方が、年間の平均変動幅は小さくなりました。研究者は、日陰の利用、活動時間、新しい土地へ移された影響なども関わる可能性を挙げています。砂漠に適応した同じ種でも、周囲の条件と暮らし方が、体温の動き方に重なっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
アブダビのアル・アイン動物園は、アラビアオリックスの繁殖管理と再導入への個体提供を進めています。政府の2024年3月の発表では、地域内外の再導入事業へ百頭以上を提供してきたと報告されました。また、飼育集団のDNA分析、個体交換、遺伝研究を通じて、繁殖管理の改善を図っています。飼育下で増やすだけでなく、遺伝的な情報を管理し、元の生息地へ戻す事業につなげる取り組みです。