Cryptotis montecristoは中米のモンテクリスト山で記載されたコミミトガリネズミです。既知の産地はエルサルバドル・グアテマラ・ホンジュラスの国境にある山に限られ、湿った山地林の記録があります。
小型のトガリネズミで、尾は短めです。背はクローブ色に近い茶色で、腹側はより薄く灰色がかっています。足は幅広く、前足の爪も長く幅広い形です。
Cryptotis montecristoの口には、先が一つに尖った小さな歯が並びます。上あごのその歯列は短く、基準となった標本では、四番目の歯は頭骨を横から見るとはっきり見えません。湿った山の森で暮らす小さな哺乳類にも、近い仲間との違いが口の中に刻まれています。
二〇一九年の研究は、エルサルバドルのモンテクリスト山で一九五四年二月に採集されたオスを、新種の基準となる標本に選びました。採集から名前が付くまで、六十五年が経っています。それまでこの山の個体は、別の種の名前で扱われていました。
研究者は頭骨の長さや幅、歯の並びなどを、近い仲間の標本と比べました。モンテクリストの個体は、体が大きい一方で、尾や小さな歯の列が比較的短いという組合せを持っていました。古い標本を広い比較の中に置くことで、この山のトガリネズミに独自の名前が与えられたのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
モンテクリスト山を含む三か国のトリフィニオ・フラテルニダ地域では、森林の減少や土地利用の変化、汚染が保全上の課題として挙げられています。ユネスコは二〇二五年四月に、森などの生息地のつながりを強める計画を開始しました。三か国で土地利用図をそろえ、地域の人々と、生息地を結ぶ場所や修復する場所を検討しています。この山の湿った森を残すうえでも、周囲の土地と一緒に考える取組が重要です。