パラワンイノシシは、成獣の白いたてがみと口先を横切る長いひげが目立ちます。フィリピンのパラワン動物地理区に分布します。
成獣は黒褐色の短い毛におおわれ、頭から背に長い白っぽいたてがみが伸びます。頬から鼻先を横切る白いひげがあり、顔の黒い部分と合わさってマスクのように見えます。
パラワンイノシシはパラワン動物地理区に固有の、フィリピン固有の野生イノシシ4種の一つです。研究者は2017年から2019年にフィリピン各地の豚184試料を集めました。資料には在来豚、野生種、飼育下で交配した個体が含まれ、母系のDNAから島ごとに残る系統の歴史を調べました。
解析では、フィリピンの豚の系統は東南アジア本土や北東アジアの豚と近い関係を示し、人の移動や交易が関わった可能性が示されました。北東アジアから台湾を経てフィリピンへ進む経路と、東南アジア本土からスンダ地域を経てパラワンとスールー諸島へ進む経路が提案されました。島々には複数の系統が残り、フィリピン・ランユー亜系統も確認されました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
パラワンイノシシはフィリピン固有の野生イノシシ4種の一つで、DNA調査には保護繁殖事業で交配した個体の試料も含まれていました。