オスのあごの前面には、短く密な毛の束があります。
記載されたオスとメスでは、頭から胸が暗い赤茶色です。腹部には灰色がかった茶色とベージュのまだら模様があり、背中側には3対のこぶがあります。
Austrarchaea milledgeiは、頭の前側が高く持ち上がった小さなクモです。頭には小さな角が二対あります。記載の基準になったオスでは、体長が三・〇八ミリメートル、頭胸部の長さが一・〇九ミリメートル、高さが二・三一ミリメートルありました。
二〇一一年の研究は、このクモの仲間に残る問いも報告しました。二〇一〇年四月、バリントン・トップスの林道沿いで採集された個体を比べると、ミトコンドリアの二つの遺伝子の配列には、およそ六パーセントの違いが見られたのです。研究者らは、この地域の標本で、体の形と遺伝情報の両方に大きめの違いがあることに注目しました。
著者らは、外見のよく似た二種類が同じ地域で暮らしている可能性を提案しました。論文では北部の標本をひとまず本種としてまとめ、地域ごとのオスをもっと比べることを次の課題としています。グロスター・トップスのメスと、チチェスター州有林の幼体についても、種類の確認が必要だと記されました。小さなクモの一つの名前の下に、さらに調べるべき違いが残されていたのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇一一年の著者らは、分布の限られる本種がバリントン・トップス国立公園では多く見られ、当時は保全上の懸念がある種とは扱っていませんでした。一方、周辺標本の種類の確認は課題として残っています。森林を保ち、地域ごとの同定と生息状況を調べることが、保全の判断に必要な情報を補います。