メスは、横から見ると球形の腹部を持ちます。
腹部の背中側には、突き出すこぶがありません。
Zephyrarchaea robinsiの名前の基準となったメスは体長三・六九ミリで、頭から胸に当たる部分は長さ一・二三ミリ、高さ一・九七ミリあります。前後の長さよりも高さのある姿です。あごの前面には付属の毛がありません。
このクモの研究には、おとなだけでなく、幼いクモや脱皮した殻も登場します。名前の基準となったメスは、一九九六年五月二十八日、西オーストラリア州のエレン・ピーク山頂近くの落とし穴式のわなで採られました。その後、二〇〇七年十一月には、同じ山の標高一〇〇七メートルで、スゲの仲間の下にたまった落ち葉から二匹の幼いクモが得られています。
二〇一二年の研究には、ピューングールップ・ピーク南面の滝近くから得られた、幼いクモの脱皮殻も載っています。二〇〇八年八月の、日陰になった小川沿いの資料です。さらにブラフ・ノールでは、二〇一〇年六月に、標高八七七メートルと八九七メートルの別々の場所で幼いクモが採られました。山の上に残された小さな体や殻が、いくつもの峰にまたがるこのクモの生息を伝えています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇一二年の研究は、本種の既知の生息地に対する潜在的な脅威として、火災、山地の植物を弱らせる病気、気候変動を挙げています。州の生物多様性・保全・観光施設局の二〇二五年十二月の南海岸地域保全計画は、本種を含むクモの生息地を火災後に二年ごとに調べることを提案しています。さらに本種については、既知の生息地の間にある峰の山頂、とくに焼け残った植生を調べ、分布を把握することを具体的な課題にしています。